THE SALON STYLE JOURNAL

THINGS

Lighthouse

我々は普段の日常の中でどれ程無意識と意識を使い分けているのだろう? ふと、海沿いに凛と立つ灯台。幼少期から生まれ育った環境にはごく当たり前に存在し、目にしていた。 しかし、形、色、大きさなど 興味を持って細かく観察もせず、今まで気にもとめていなかった。 それはおそらく、無意識に周りをみていたからである。 だが一つ一つ意識して日常を過ごすと様々な事に気づき興味をもつ事ができるのだ。




記録に残る最古の灯台は、紀元前7世紀にエジプトのナイル河口の寺院の塔上で火を焚いたことに始まると言われている。その後紀元前279年頃から約19年の歳月をかけ、いわゆる世界の七不思議の一つ「アレクサンドリアの大灯台」が港口のファロス島に建設された。これは約134m の高さがあったと言われ、796年の地震で半壊するまで使用された。その後、宝物が埋まっているとの噂により破壊が進み、1375年の地震により完全に崩壊。1477年には跡地に要塞が建設され、消滅したと言われている。また、同じく世界の七不思議の一つであるロードス島の巨像も灯台の機能を果たしていた。
日本にある灯台もランドスケープに沿った様々なカタチがあり、見る視点を変えることで、とても興味深い。

  • kisara asai
  • 2017.6.07