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  • Posted on
    2010.10.16
  • posted by kenshin.

Royal De Luxe




「お金のない少年がショーを見て笑っている、それを見ると僕は幸福なんです」



Royal De Luxe
1979年、ジャン=リュック・クルーク(Jean-Luc Courcoult)によって南フランスのエクサンプロヴァンスに設立したパフォーマンス集団(大道芸劇団)。創立以来、様々なインスタレーションやスペクタクルを企画・制作。フランス国内はもちろん、ヨーロッパ各地、南米、中国、オセアニア、アジア諸国など、世界各地で30年間、約50ヶ国以上で講演し、多くの人を集め数々の伝説的パフォーマンスを残している。
ジャン=リュック・クルークは、『私たちのアートを通じて、観客に夢を見てほしい』と、あるインタビューで語っています。彼ら、ロワイヤル・ド・リュクスは『貧しい人にもアートを』というスローガンの基に無料公開を信条とし彼らの公園を実現するために、市町村などの自治体や、国が協力しています。まさに彼らの創りだす夢は国をも動かす力があるのです。


彼らのショーそのものは、公演する町によって、その町の伝説も取り入れながらストーリーを変更しつつ、巨大なゾウやキリンなどの動物や巨人が町に現れて、数日間滞在し観客たちと絡みながら何らかのパフォーマンスを展開し、町を練り歩くといった単純なもの。しかしながら一度、巨人が町に足を踏み入れると、巨大な人形とは思えないぐらいに繊細で細やかなインタラクションと存在感で、彼らが創りだす世界がたちまち見慣れた町、風景の一角から現実を削り取ってしまいます。その町に住む人々の日常の生活そのものが劇場の小道具となり見知らぬ夢の世界に導かれるのです。





彼らの夢に遭遇した人々は夢中になってゾウを追いかけ、巨人の大きさに誰もが驚き、子どもから大人まで、年齢、国籍、貧富の差、すべてを超えてそこにいる全員がまるで一つの巨大な夢を見ているかの様な感覚に包まれている様です。そして、全ての人に笑顔をもたらし、覚める事の無い夢として人々の記憶となり、語り継がれていくことでしょう。

現在もジャン=リュック・クルーク、ロワイヤル・ド・リュクスは、世界中に覚めない夢を届け続けています。





text by GM

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