THE SALON STYLE JOURNAL

ART

THEO GOSSELIN ✖︎ YOSHIYUKI OKUMURA

やっと90年代生まれの新鋭気鋭フォトグラファーが日本も然り世界が注目してきています。個人的にロバートフランクやウイリアムクラインを経て、20年以上前にヨーガンテラーや、テイルマンズが第一線に現れた時代を過ごし、あの空気感のある写真に衝撃と影響をダイレクトに受けたものとしてはやっとこさ取り上げられてきたかとというのが本音です。日本国内では様々なメデイアがこぞってその才能を取り上げているので、若年層の方はおそらく周知してるかと思いますが、その中でも特筆してPICK UP したい日本とフランスの2人のフォトグラファーを取り上げてみました。なにやら、よくわかりませんが、どこかのメデイアが考えたキャッチなのか 巷では90年代生まれを ポストAIDS世代やポスト9/11世代とも言われているらしい?
一人はフランス出身の若干25歳の テオ ゴセリン 作風が ポスト ライアン マッギンレーなど評されたり、ラリークラーク はたまたナン ゴールデインとよく比較されていますが、もっと重くなく非常に軽やかで自由 それこそ、マッギンレーのような擬似フィクションではなく、ほぼドキュメンタリー、ノンフィクションで 退屈な日常生活から脱出し 危険でエキサイテイングなあり方へと向かう友人たちを偶発的な瞬間を捉えた まるでロードムービーのような切り口で 世代観やその彼にしかないその時の感覚のフィルターを通した感じは、まさに現代でしか生まれない何かがあるように感じます。 もう一人は 同じく25歳の 奥山由之 日本国内で今若手で最も注目され日本では30代でも若手と言われる写真業界?で20代でありながら、各業界の繊細なアンテナを持つ方から多くのオファーを得て既に第一線で活躍している。注目されてるのは、いわゆるチェキやX世代では懐かしい写ルンですなどの(ポータブルフィルムカメラ、ポラロイドカメラ)アナログ写真での作風アプローチが、若い世代から絶大な指示や影響をもたらしている。
しかし、なんだろうかこのフワッとしながらも引き込まれる空気感。。。もちろん二人の作風は決して似てもないのだが、ハード面だけでなくソフト面から出る風合いなのか、写真を見て不思議と心地よい感じになるのには驚かされます。時代や世代観と称されてもいますが、切り撮り方はインスタグラムの影響もあるのか? この二人のフォトグラファーに共通するのは 映像作家も兼任して 若年層でありながら、デジタルではなく、アナログでビンテージカラーを自在に操り、現代の空気感もしっかりと押さえているところと、とにかく常識に捉われず、自由で柔軟性のある冗談のような発想とその反面 既に揺るがない作者としてのブレないコアを持ち合わせているところのギャップが見る者を惹きつけさせるのかもしれません。この世代でとか、ゆとりどうこうの次元ではなく、計算され尽くしたストーリーを繊細に作り上げたものではなく、自由で柔軟に目の前にある現実を包み隠さず、シンプルに目をそらさずに向き合ったものが人間性も含め 作品ににじみ出ているのでしょう。真似できそうでできないところが、なかなか そそられるNEXT  GENERATION のパワーを感じます。ロードトリップさせてくれる作品を是非!!

THEO GOSSELIN  












YOSHIYUKI  OKUMURA











  • 2016.5.10