THE SALON STYLE JOURNAL

INFLUENCE

STYLE ICONE "REI KAWAKUBO"

ファッション業界に最も大きな影響を与え続けている日本人女性 川久保玲

今月4日からは、"Rei Kawakubo Come des Garçons Art of the In-Between"と題してコブドレスを始めギャルソンの初期の作品から現在に至るまでに川久保氏がデザインした作品がNYのメトロポリタン美術館で展示されている。

メトロポリタン美術館では、毎年コスチューム・インスティチュートが企画する特別展が開催されており、オープニングイベント"メットガラ"は、ファッション界の一大イベントとしても有名。
そんな世界中から注目を集める特別展に現存の日本人デザイナーが取り上げられるのは初めてのこと。


ジョン・ガリアーノやマルタン・マルジェラ、ドリス・ヴァン・ノッテン、アレキサンダー・マックイーンなどを初め多くのデザイナーに影響を与え、デビュー当時から常に第一線を走り続ける川久保氏の作るギャルソンの魅力とは何なのか?



他のデザイナー(メゾン)との大きな違いは、やはり川久保氏自身が経営者でもあるところではないだろうか?これだけ成功している大きなメゾンでデザイナーと経営者が同じというのも珍しい。



以前のインタビューで「デザイナーであればこそ経営もする。そうして自己完結できてこそデザイナーとして真の独立が可能。コムデギャルソンは会社をデザインする企業ですから、デザイナーが社長でないとダメです」とあった。

今回、改めてギャルソンの過去から現在までのコレクションを見直して、この言葉の意味が分かったような気がした。どうしてもメゾンが大きくなっていくとデザイナーの意思とは別にビジネス的によっていく。デザイナーの作りたいものとは別に売れるものが求められるようになってくる。そうするとその作品は、デザイナーの作品であっても本当の意味での作品ではなくなってしまう。

川久保氏のすごいところは、デザインも貫きながらビジネスでも成功している。


ルイ・ヴィトンやエルメス、H&Mとコラボしてもギャルソンは、ギャルソンだった。




また、他のインタビューで「私は、アーティストではありません。ファッションデザインはビジネスです。私の仕事なので。」とはっきり答えている。


私は、ビジネスウーマンだからこそアーティストなんだと思う。



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  • EMI NOBEOKA
  • 2017.5.13